2004.11.8審査結果up
 
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24チーム中、4チームが県大会へ。狭き門をくぐるのはどこか?
 
 秋晴れに恵まれた11月7日(日)、午前10時からの中学の部に続き、午後2時半から高校の部が始まった。夏のコンテストに続き、管理人は「部活.ネット」独自採点にいそしんだ。しかも最前列だ。どこまで当てられるのか...。ちなみに、昨年は県大会出場4チーム中、2チームしか当たらなかったぞ。

 懸命な演奏、音楽性の豊かさもさることながら、ビジュアル的にも楽しませてくれたグループもあり、結果発表までの4時間ほどがとても短く感じられるものであった。

 また、今年は西浜高校から3チームがエントリー。賑やかさを加えることとなった。今回、出場チームのなかった寒川高校も是非、参加してもらいたいなぁ、などと思った次第です。

 ここでは、とりあえず、それぞれのグループの演奏に対する独自採点結果と本物の審査結果、及び、印象に残った演奏についてお届けし、後日、インタビュー記事・写真をアップさせてもらいます。しばしのお待ちを。

 休日返上で運営に携わった先生方、会場案内や楽器運搬を手伝った各校吹奏楽部員の皆さん、お疲れ様でした。あなた方がいなければ、こうした素晴らしいステージも出来なかったわけです。演奏できた人たちは、そうした裏方に徹する人たちがいることを、お忘れなきようにね。
 
2004.11.8 by 管理人


 独自採点につきましては、あくまで管理人の個人的趣味などが相当加味されている上、使っている楽器の名称すら判らないものが多々あったことを最初にご報告致します。あっ、つまり「ドシロート」ということですね。だから、よい点数がついているからといって、ぬか喜びは禁物ですし、ちょっと辛い点数だからとがっかりしないでね。

 ちなみに、採点の基準は「シンクロ性」(どれくらいピタリと各楽器が協調性を保てているか)、「ダイナミックレンジ」(音量のminimumとmaximumでどれほど差があるか)、「バランス」(各楽器の音量バランス・演奏の安定感など)の3つにしました。だって、専門的なことはわからんし。

 あと、曲名はプログラムにも記載されているし、演奏前にも放送が流れるわけですが、極力「無視」するよう心掛けました。というのも、どれくらい『絵画的』に演奏してくれるのか、ということを最大の楽しみとしていたので、曲名がわかると、それが脳内に引っ掛かると考えたわけですね。なるべく「無の境地」で聴いた結果として、『絵画的』だった演奏には高得点を入れました。

 特に印象に残った演奏については、後述致します。
 
TEAM名
シンクロ性 ダイナミックレンジ バランス
部活ネット
独自採点結果
本物の審査結果
 1.湘南Perc 8
26
金<県大会>
 2.鶴嶺Perc 6
23
 3.湘南学園Perc 6
22
 4.茅ヶ崎Perc 4
23
 5.北陵Perc 4
24
 6.日大藤沢Sax 6
23
 7.湘南Sax 5
25
金<県大会>
 8.西浜Sax 4
21
 9.西浜木管 4
19
10.日大藤沢Cla 8
22
11.藤沢西Cla 5
22
12.湘南Cla 4
25
金<県大会>
13.茅ヶ崎Fl 4
25
14.湘南学園Fl 4
22
15.日大藤沢Fl 4
23
16.藤沢西Fl 4
24
17.鶴嶺Fl 3
26
金<県大会>
18.西浜管楽+打 8
20
19.北陵金管 8
25
20.湘南学園金管 8
20
21.鶴嶺金管 5
21
22.藤沢西Trb 4
21
23.茅ヶ崎Trb 4
23
24.北陵バリ・チューバ3
24
 

◇管理人、印象を語る◇
 
 とりあえず、採点結果については、私が30点満点で25点以上をつけた6チームのうちの4チームが県大会への出場権を得たので、とどまることなく私の鼻は伸びまくっている。

 また、どうやら私は「打楽器」が好きらしい。最初の5チームはとても楽しく聴かせてもらった。問題は最初に登場した湘南高校の打楽器が実に素晴らしく、それを基準にせざるを得なかったため、全体の得点が高くならなかった、ということだろうか(おぉ、既に言い訳じみている)。

 したがって、6番目以降の管楽器を中心としたチームとの採点上の整合性を保つのも、相当難しいものがあった。専門の審査員の方々はどうやって採点していたのであろうか。ま、そりゃ、この際いいか。

 ハッキリ言って、私より演奏のヘタな人は、一人として出場していないわけで、そりゃ巧いチームも結構あった。そうした方面については、専門家の方々のご意見を聞いて頂くとして、私は専ら『絵画性の有無』『オリジナリティの有無』に力点を置いて聴いたので、そうした点で印象に残ったチームについて、少し語らせて頂きたい。
(印象については、出演順です)

■湘南高校打楽器8重奏

 私の耳には、大変難易度の高い曲であり、テクニックの高さを感じさせた。8人でやっているだけあって、ダイナミックレンジの広さはこのチームが最高だったように思う。また、打楽器ならではの「キメ」(って言うのか?)が鮮やかで、シンクロ性も高かった。このチームは県大会へ行くだろうと直感した。ユニフォームを揃えるあたりのビジュアルも好感が持てた。

■茅ヶ崎高校打楽器4重奏

 いやいや、ステージに楽器が搬入された時には、夜店でも開くのかと思ったぜ。トタン板は出てくるわ、風船は並んでいるわで、もし「ビジュアル賞」とかがあるなら、間違いなくこのチームに捧げたいところだ。途中、太鼓を叩いていた男子部員のスティックが飛んだのだが、あれは演出だったのか、思わず飛んでしまったのか、どっちなんだい?

■北陵高校打楽器4重奏

 直前の茅高とのコントラストがあまりに鮮やかな、木琴・鉄琴(スンマセン、正しい呼称がワカリマセン)2台だけの静かな演奏で、高価なオルゴールを聴いているような味わいがあり、心静かになるようであった。私は高得点をつけたのであったが、銀賞に終わり、ちょっぴり残念。

■湘南高校サクソフォン5重奏

 出だしから難易度の高いシンクロ性を求める曲であり、森の中をイメージさせてくれる演奏だった。

■茅ヶ崎高校フルート4重奏
 休日の朝に聴きたいような、とても優しい音色で奏でてくれた(ってな比喩で理解してもらえるかな?)。後半部も、何者かから「逃げなければ」という、心理的な葛藤を描いているようで(ものすごく違っていたらゴメンナサイ)、私は密かにこのチームが県大会に出るのでは、と思っていた。

■鶴嶺高校フルート3重奏

 吹き出しから、他を圧するような安定感とシンクロ性が継続され、湘南高校打楽器とともにトップの得点であった(あくまで「部活.ネット」独自採点で)。真ん中で吹いていた部長・山内未來子さんが左右にアイコンタクトを送りながら、シンクロ性とバランスを図っていたのが印象的。昨年も1年生3人で県大会に出場したが、それがフロックでなかったことを見事証明する、素晴らしい演奏であった。

中学の部・大学の部 県大会出場チームの紹介

◇中学の部
 大庭中Sax4重奏 大庭中Cla4重奏 松林中Cla3重奏 六会中Fl3重奏

◇大学の部
 文教大学Perc8重奏

 
 この続きは、後日アップします(思い切って「3日以内」と約束しましょう)。

 TO BE CONTINUED

 
 お約束通り、インタビューと写真を掲載致します。様々な都合上、全チームというわけにはいかず、申し訳ありません。高校で、吹奏楽をやってみようかという中学生の皆さんにも、是非読んでもらいたいと切望致します。

 尚、打楽器チームの皆さんへのインタビューを試みようとしましたが、写真のように、楽器の搬出口が修羅場と化しており、「こりゃムリじゃん」ということになってしまいました。いろいろ聞きたいことがあったのですが...。
 
 
 各チームへのインタビューの質問は
【1】 どういった想いで練習してきましたか
【2】その成果は遺憾なく発揮できましたか
【3】これからの目標(技術的なこと・行事への意欲など)は
【4】これから高校進学を考える中学生へのメッセージを
【5】アンサンブルのよさについて
(掲載は出演順です。メンバー紹介は敬称略とさせて頂きます。写真での並び順とは一致しませんので悪しからず)

西浜Sax4重奏
【1】
出るんだ、という感じ(木全君)
昨年はパーカスだったけど、今年はサックスでちゃんとやるんだ。(西浦君)
【2】
とちったところもある。80%の出来。人数が少ないので緊張した。
【3】
音割れを直す。
サックスらしい音を出す。
西浜高校的な音を出したい。
【4】
為せば成る。やりゃあ、おもしろい。(岩野君)
部員が少ないので、即レギュラー。ぜひ来て。(西浦君)

◇メンバー紹介:A.Sax.1 木全康平 A.Sax2 西浦基博 T.Sax 岩野泰紀 B.Sax 横田潤


西浜木管4重奏
【1】
コンテストの申込の日に曲が決まり、10月に練習開始したので、短期間だったけど、「頑張ろう!」と思った。
【2】
できなかった。もう少し練習したかった。
【3】
来年のコンテストで、金賞をとって県大会へ絶対に行きます!今日できなかった分、来年発揮したい。
【4】
西浜に来て、一緒に楽器を吹きたい。
 
◇メンバー紹介:Fl. 小木曽奈那 Cl.1 渕脇夏美 Cl.2 大野かずみ B.Cl 大塚梨絵

茅ヶ崎フルート4重奏
 
【1】
みんなで楽しんで吹く事を考えて練習して来た。「演じて奏でる」ことを考えた。
【2】
はい。楽しかったので。
【3】
さらにより良い音を作っていき、もっと音楽を楽しめるようになりたい。
【4】
音楽は楽しいものなので、常に演奏を楽しもう。(水野佑希さん)
音だけじゃなくて、中学生は元気いっぱいに吹いて欲しい。(山縣さん)
楽器を吹くことの楽しさやみんなで一つのものを創り上げる楽しさなどを忘れずに、どんな時も心を込めて演奏して欲しい。(前田さん)
自分に負けず、頑張ってもらいたい。(矢野君) 
【5】
50人だといっぱいいるので安心だけど、4人だと一人一人を信頼していないと吹けない。50人でも信頼してるけど。
◇メンバー紹介:Fl.1 水野佑希 Fl.2 山懸礼香 Fl.3 前田綾香 Fl.4 矢野史

鶴嶺フルート3重奏
【1】
練習は1カ月くらい前から。楽しくやりたい。みんなに聞いてもらいたい。
【2】
楽しかった。最高。
【3】
音楽を通して仲良くできればいい。
【4】
ぜひ鶴嶺へ。音楽を続けて欲しい。
【5】
落ち着く。気軽にできる。何でも言い合える。
(3人とは思えない厚みのある素晴らしい演奏でした。)
 
◇メンバー紹介:Fl.1 小川梨紗 Fl.2 山内未來子 Fl.3 芹澤芽衣子

西浜管楽器+打楽器8重奏
 
【1】
賞よりもいい演奏を。まずは練習した通りにいい演奏を。
【2】
ビミョー。緊張した。8人中5人が1年生なので、経験が少なく、緊張した。
【3】
西浜はレベルが低いので、高めていくこと。色々な行事をこなしてレベルを高めて、綺麗ないい演奏をしていけるといいと思っています。
【4】
西浜に来よう!いいコーチを良子先生が連れて来てくれるよ。
【5】
大勢だと自分のミスがいろんな人に守られる。アンサンブルだとバレちゃうので、一人一人の責任は重いし、緊張するけど、それを楽しみたい。
◇メンバー紹介:Fl. 山下成弥 Cl.1 遠藤葉子 Cl.2 錦織由佳 Hrn. 井上美菜子 Trb. 高島梨奈 Euph. 長谷山晴彦 Tub. 小川達也 Perc. 山村英子

北陵金管8重奏
【1】
みんなで心を一つに。
【2】
はい。
【3】
アンサンブルで合わせる力をつける事がある程度出来たので、大きい人数でもアンサンブルのようにしっかり合わせられるように頑張りたい。
【4】
楽しく仲良く。
【5】
少ない人数の分、個々できっちり合わせられる。少人数なので大人数よりもピッチとかしっかり合わせられる。そういう技術をつけられる。
 
◇メンバー紹介:Trp.1 弓桁太平 Trp.2 山本里菜 Flug. 坪田彩美 Hrn. 金田彩 Trb.1 村松夏来 Trb.2 小島卓雄 Trb.3 木内美鈴 Tub. 生川修平

茅ヶ崎Tb4重奏
 
【1】
茅高の代表として悔いの残らないように。
【2】
はい。そこそこ。
【3】
定演に向けて頑張りたい。全国に向けて頑張りたい。
【4】
茅高の吹奏楽部には音楽を愛する人がいっぱいいて楽しいよ。
【5】
一人一人の音が大事になって、責任感がすごく出て来る。絆が生まれる。
◇メンバー紹介:Trb.1 大島夕実 Trb.2 矢野加奈子 Trb.3 武藤香代子 Trb.4 猟古麻衣

北陵ユーフォニウム・テューバ3重奏
【1】
どうにかなる。
【2】
まぁ。出来なかったところも勿論あるけど、精一杯出来ました。
【3】
年間の最大の目標の定演に向けて、いい音楽を創れるように頑張りたい。
【4】
先輩後輩の学年に関係なく、みんな一緒になって音楽を創れるところが、北陵のいいところです。
【5】
3人の好きなように何でもできるので、自分たちの音楽を創れるところがおもしろい。
 
◇メンバー紹介:Euph.1 小宮真由美  Euph.2 於保愛希子 Tub. 山之井祥吾

湘南吹奏楽連盟理事長 丸山透先生へのインタビュー
 
 湘南吹奏楽連盟理事長にして、北陵高校ウィンドアンサンブル顧問の丸山透先生に、恒例のインタビューをさせて頂きました。

 朝から中学の部・高校の部・大学の部と、丸一日を運営に携わってきたあとなので、だいぶお疲れのご様子でしたが、独特の丸山語録は健在。
 
■管理人:お疲れ様でした。生徒への日頃の指導に加えて、こうした大会の運営に携わる、というのはご苦労もおありかと思います。いつも整然と進行していくので感心しています。理事長から他の先生方へのご指示なども大変かと推測しますが...。
■丸山先生:まぁ、理事長が先頭切って動くので、皆さん、ついて来ざるを得ない、というところもありましょうが、赤羽根中学の山口先生が事務的な連絡事項などをテキパキとこなして頂けるので、助かっていますね。私は各中学の顧問の先生方全員と顔見知り、というわけでもないので、山口先生の存在が大きいです。

■管理人:いろいろな学校の先生・生徒たちが進行の補助をしていました。大会運営の実働についてはいかがでしたか。
■丸山先生:先生方は休日返上でおいで頂いていますので、出演する生徒諸君は、せめて挨拶くらいはしてもらいたいと思いますね。そうしたことが、部活動の基礎だと思いますので。技術だけでなく、そういった面での成長もしてもらいたいですね。

■管理人:さて、先生が顧問を務める北陵高校についてもお聞かせ下さい。今日の彼ら(北陵代表チーム)の演奏はいかがでしたか。
■丸山先生:まあ、日頃から聴いているだけに、粗は目立ちますし、「あぁ、やっぱりここでトチッたか」などとは思いましたが、現状の彼らの力は発揮できたのではないでしょうか。ただ、県大会への出場は叶わなかったのですから、その原因を探れ、と言いたいですね。勝つことも負けることも、今後の成長に繋がりますから。

■管理人:北陵はこれから秋季選抜、ジャズコンと続き、かなり忙しいですが...。

■丸山先生:まだまだやれますよ。彼らにとっての今の半年は、のちの10年分に匹敵しますから、「1秒たりとも無駄にしなかった」と胸を張って振り返れるように、頑張ってもらいたいですね。

■管理人:来年の「吹奏楽の集い」や定演も楽しみですね。

■丸山先生:まだ決定事項ではないのですが、橘田先生率いる高倉中学との合同で、大曲を演奏する予定です。また、トカレフさんや、パーカッションの村松さんにもお手伝い頂くことになります。これまでの北陵ウィンドアンサンブルから、さらにひと皮剥けたものに成長したいと思っています。

■管理人:それは楽しみです。いずれ「ボレロ」もやって下さいね。今日は、本当にお疲れ様でした。
 
 私は日頃、丸山先生は「鉄人」だと思っていますが、また何やら企んでいる模様です。今後の北陵ウィンドアンサンブルも要注目ですね。